「夏祭りやイベントなどに着ていた法被を、オフシーズンになったから洗って保管したい。」など、法被はクリーニング店で洗ってもらうべきなのか、もしくは自分で洗うことが出来るのか悩んでいる人もいるでしょう。
実は法被は、お家で洗うことが出来るのです。
しかし自分で法被を洗う場合は、素材によって洗い方が異なるので気を付ける必要があります。
法被の洗い方
自分で洗う方法としては、洗濯機で洗う方法と手洗いの2種類があります。
法被によってどの洗い方が適しているのかを考えて、自分の法被の素材に合わせて洗う方法を決めましょう。
洗濯機で洗う場合
洗濯機で洗う前に、まず法被についているゴミと取り除きます。
汚れが目立つ部分は部分洗いを先にすることをおすすめします。
部分洗いは、中性洗剤を使って部分的にもみ洗いをしましょう。
洗濯機を使って法被を洗う場合は、比較的短時間で出来ます。
一番弱いコースを選び2分ほど洗います。
すすぎを行うときは、大量の水を使うと良いでしょう。
大量の水を使うことによって法被の色落ちを防ぐことが出来るのです。
最後にする脱水が、一番法被の色落ちがしやすいと言われています。
脱水中に数回止めて、法被の色落ちがしていないか、また法被の形は崩れていないかなど確認をしましょう。
あとは法被をピンと伸ばし、日陰に干して終わりです。
手洗いをする場合
手洗いで法被を洗う場合は、初めに法被のごみを取り除きます。
部分的に汚れが目立つ場合は、中性洗剤を使って部分洗いをしましょう。
水をはり、法被を優しく押しながら洗います。
法被をすすぐときは、洗剤がきちんと落ちるまで大量の水を使ってすすぎましょう。
脱水作業は手洗いの場合、法被の水を軽く切ってからタオルに挟んで水分を取ります。
水分がある程度取れたら、陰干しをして完了です。
洗濯後はアイロンがけ
法被を洗い終わったけど、何となくしわが気になることはありませんか。
そんな時は、法被にアイロンをかけましょう。
アイロンをかけることによって、法被がてかってしまうことがあります。
そのテカリを避けるために、当て布を使ったり、法被の裏側からアイロンをかけたりすることでテカリ防止に繋がります。
またアイロンは高温で使用してしまうと、法被の色合いが変色してしまう可能性があるので、必ず低温で使用することをおすすめします。
アイロンをかけることによって、洗った後の法被のゆがみも緩和する効果もあるので、法被を洗う中でもアイロンがけは非常に重要な役割を果たしています。
法被洗濯後の保存方法
洗った後の法被の保管方法は、出来る限り暗くてひんやりした場所が良いでしょう。
高温な場所であったり、保管しているときに法被の上に何か物を置いてしまった場合は、色落ちの原因になってしまうことがあります。
一枚一枚法被を紙で包んで保管をしましょう。
法被を洗うときの注意点
お家で法被を洗うときは、浴衣と同じで染め物なので、本当に自分で洗えるのかと心配になるでしょう。
しかし、いくつかの注意点に気を付ければ、お家でもきちんと浴衣を洗うことが出来るのです。
色落ちがないか事前にチェック
まずは法被が色落ちしないかを確認します。
白い布を水で濡らし、色部分をポンポンと軽くたたきます。
白い布に色がついた場合は、法被の色が落ちてしまうということなので、その時はクリーニング店で洗ってもらうことをおすすめします。
洗剤は中性洗剤かNO洗剤
洗濯というと洗剤や柔軟剤を使用し、洗濯後はふわふわな良い香りをイメージしますが、法被を洗う場合は、水とのり剤だけでも十分と言われています。
でも、汗などをかいてしまった場合やとても汚れが目立つ場合には,中性洗剤を使うことをおすすめします。
または汚れた部分だけに中性洗剤を染み込ませたタオルでトントンとたたくように、もしくはもみ洗いをすると、ひどい汚れが落ち効果的です。
そして、洗い終わったらすぐにきちんと洗剤を落としましょう。
法被だけで洗う
洗濯機で法被を洗う場合には、他の衣類とは別に必ず法被だけで洗うようにしましょう。
法被の色落ちがしないと思っていても多少落ちてしまうことがあります。
またほかの衣類からの色落ちでお気に入りの法被にほかの色がついてしまう危険もあるので気を付けましょう。
お湯洗いはNG!
法被にはいろいろな種類がありますが、染付タイプのものもあるので、色移りや色あせをすることがあります。
お湯を使って法被を洗ってしまうと、このような危険が発生してしまう為、法被を洗うときはお湯ではなく、必ず水で洗いましょう。
乾燥機は使用禁止
洗濯が終わった法被を乾かす方法はただ一つ、「自然乾燥」です。
乾燥機を使ってしまうと、乾燥機の熱が法被の変色の原因になってしまいます。
法被は直射日光には当てず、陰干しをすることをおすすめします。
サテン生地は洗えない?
サテン生地とは光沢生地のことを言います。
このサテン生地の法被は大変しわになりやすく、手洗いでも洗濯機でも洗うことは出来ません。
サテン生地の法被が汚れてしまった場合は、濡れたタオルで軽く汚れ部分をたたき綺麗にしていきましょう。
法被を色移りさせないで洗う方法
法被を色移りさせないで洗う方法は、もちろん「ほかの衣類と一緒に洗わない」ことがとても重要です。
また法被の白い部分に色がつくことを避けるためにも、大量の水で洗うことがおすすめです。
法被は色落ちがしやすいものなので、少しの水で洗うとどうしても白い部分に色が付きやすくなるのです。
また法被を洗うときに一番色落ちがしやすいのが脱水です。
脱水の強い遠心力によって、色が落ちやすくなりますので、何度か脱水中に止めて、法被を取り出し形を整えてからまた脱水をすることを心がけましょう。
長くお気に入りの法被と付き合うためには?
一度色落ちしてしまった法被は、残念ながら色を元通りに戻すことは出来ません。
自分のお気に入りの法被ならなおさら長持ちさせたいものです。
法被の長持ちのポイントは、「どれだけ色落ちをさせないか」ということになります。
酢や塩を使って法被を洗う方法がありますが、酢や塩には色落ちさせにくい作用があるため効果があるようです。
しかし、法被を酢や塩で洗った後は、きちんと酢や塩を落とす必要があります。
また塩で洗った場合は、色も落ちにくくなるのですが、残念ながら汚れも落ちにくくなるというデメリットがあるので、酢の方が効果的かもしれません。
または、専門業者にお願いをして法被を洗ってもらえば、特殊な加工で法被の色落ちは避けることが出来ます。
まずはクリーニング店、もしくは法被専業業者に費用などの確認も事前にしましょう。
法被は家でも洗える!
法被は、お祭りやイベントなどで活躍するものですが、法被をどのように洗ったり保管したりするかによって、お気に入りの法被を長持ちさせることが出来ます。
法被を洗う大きなポイントは「色落ちに気を付けること」。
そのためには、どのように洗ったらいいのかをきちんと確認してから、自分で法被を洗うようにしましょう。
イベントごとに法被をクリーニング店などの専門店に持っていくのはコストが高くかかります。
出来ることならば、自宅で自分で法被を洗うことが出来たら、コスト削減にもつながり、また汚れてもすぐ洗うことが出来るという安心感を持つことが出来るのです。
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